代替わり関連19億円要求 宮内庁、「上皇職」など36人増員も

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2018/8/31 5:00

 宮内庁は2019年度予算の概算要求を発表した。天皇陛下の退位に伴う皇位継承関連費は約19億円を計上。皇居・御所の改修費に加え、「上皇職」や「皇嗣職」などを新設するため、36人の増員を求めた。

 天皇、皇后両陛下は退位後、皇居・御所を離れ、高輪皇族邸(東京・港)に移られる。御所には新天皇となる皇太子さまご一家が入られるが、給排水装置や配水管などが老朽化しており、改修費として7億9400万円を盛り込んだ。

 皇位継承順位1位の「皇嗣」となる秋篠宮さまは代替わり後、皇太子さまの一部公務を新たに引き継がれる。公務増に対応するため、宮邸の増改築工事が必要となる。3年間で計約33億円かかる工事費のうち、19年度は2億3100万円を要求した。

 新設の上皇職に計65人、新天皇となる皇太子さまを支える侍従職に75人、皇嗣職に51人を配置する計画で、計36人を増員。態勢の拡充に伴う人件費などで約3億3千万円を計上した。

 新天皇が即位を国内外に宣明する「即位礼正殿の儀」など即位関連の儀式については、今秋に政府が「式典委員会」(仮称)を立ち上げ、招待者数などを詰める。皇室行事「大嘗祭(だいじょうさい)」なども詳細が決まっていないことから、金額を明示しない事項要求とした。